第2話:タバコが自分を奪っていた

覚醒道

第2話:タバコが自分を奪っていた

20年以上、俺はタバコを吸ってきた。 高校卒業後、社会人になってから、ずっと。

仕事の合間、飲みの帰り、夜のひと息。 「この一服がないと落ち着かない」なんて思いながら、 いつの間にか、それが“習慣”じゃなく“支配”になっていた。

でも── 「俺はこのまま終わるのか?」 年末、覚醒道を歩き出すと決めたその時、 まず最初に向き合ったのが、このタバコだった。

俺にとって、“自分の進化”を阻む最大の敵は、 毎日吸っているこの1本だった。


そこから、俺は徹底的に調べた。 肺だけじゃない。血流、肌、ホルモン、集中力、そして顔つきまで。

吸えば吸うほど「劣化する体のメカニズム」が見えてきた。 もはやタバコは、“老ける加速装置”だった。


そして、やめる日を年末に設定した。 何度も悩んだけど、今度は違う。 「もう後戻りはしない」と決めた。

その日、灰皿を処分した。 禁煙アプリを入れて、“1日クリアするごとにカウント”を始めた。


最初の3日間は地獄だった。 いつものタイミングで一服していたことを思い出し、無性にタバコが吸いたくなる。 そのたびにガムを噛んだり、冷たい水を飲んだりして気を紛らわせた。 最初はただの我慢だった。


だけど、禁煙を始めて数日後── 鏡を見ると「顔色が少し明るくなった気がする」と感じた。 血流が改善されたのか、肌のトーンが変わってきたように思えた。 なんとなく、呼吸も深くなった気がした。

これまで当たり前だった「不健康な自分」が、 実は“酸欠状態”だったことに気づかされた。


2週間ほど経つと、肌の変化もはっきりしてきた。 ヒゲ剃り後の荒れが減って、ニキビの治りが早くなった。 調べると、タバコはビタミンCを大量に破壊すると書いてあった。

それで俺は、 リポスフェリックのビタミンCを買って、毎朝飲み始めた。

すると── 肌が少しずつ整ってきた。 顔の赤みも減り、明らかに「疲れたオッサン感」が薄れていく。


この頃、俺は確信した。

「あのタバコは、俺から“若さ”も“清潔感”も“エネルギー”も奪っていた」 「やめたことで、“本来の自分”が蘇ってきてる」

これはただの禁煙じゃない。 我慢ではなく、目覚めのスタートだった。

1本我慢するたびに、 俺は“老い”から、“覚醒”の方向へと舵を切っていたんだ。


「自分を変えたい」と思ったとき、最初の敵は“自分が長年許してきた習慣”だ。 でも、それを1つ断つだけで── 俺は少しずつ、確かに変わり始めていた。

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