第4話:オナ禁との出会い

覚醒道

禁煙を始めてから、
俺はより良い自分を想像し、男磨きの情報を貪るように集めはじめた。

YouTubeを見ていると──
「オナ禁効果がすごい」「人生が変わった」
そんなサムネが、これでもかというほど表示されてくる。
もう、無視できないレベルで笑

一方で、「オナ禁は意味がない」とか、
「むしろ前立腺がんリスクが上がるので体に良くない」なんて説もある。
いったい、どれが本当なんだ?

俺はとにかく、出てきた動画を手当たり次第に全部見ていった。


そして、自分の過去と向き合うことになった。

正直に言うと、俺は──
ほぼ毎晩、寝る前にオナニーしていた“オナ猿”だった。

いやぁ…我ながら、情けない。

肌はいつも荒れがちで、顔色も冴えない。
もちろん、タバコの影響もあったと思う。
でも──
毎晩スマホでエロ動画を見て、一瞬の快楽を得るためだけに抜く。
その習慣が、男としてのエネルギーを日々すり減らしていたことに気づいた。


ある動画で、こう語られていた。

「1回の射精で使われる精子の生成には、数百mlの血液が使われる」

これを毎日放出していたら、
そりゃ体には栄養も行き届かないし、
疲れやすいし、回復も遅い。集中力も落ちて、無気力にもなる。

──妙に、納得してしまった。


習慣というのは本当に怖い。
無知なまま、“快楽”に負けていた。

本能に流されて、エネルギーも、時間も、人生の密度までも奪われていた。
本当にエネルギーを使うべき相手は、
画面の向こうじゃなく──生身の女性であるべきだと、悟った。


禁煙に成功したことで、
「俺はもっと変われるかもしれない」
そんな自信が、少しずつ芽生えていた。

だから、俺は次に──
オナ禁にチャレンジすると決めた。

ただの我慢じゃない。
自分の本能と向き合い、強い意志で乗り越えるための挑戦。

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